これは動画でも紹介しているアイテムです。
動画ではお話していない事を文字でお伝えしようと思います。
動画はこちらです。
リューターを使った石の研磨2
石の研磨の始まりの前のお話
僕は全くの未経験から、石の研磨を始めました。
石の研磨を始めたのは趣味であるアクセサリー製作に使う為でした。
シルバーアクセサリー製作も独学でした。
シルバーアクセサリーの製作はネットや書籍、求めれば色々な所で勉強できました。
少し時間は掛かりましたが、工具も揃え、金や銀を溶かして地金からの製作が出来るようになりました。ゴールドを取り扱った華奢なファセットカットのリングなども制作できます。
アクセサリーの研磨作業は経験があり、金属を鏡面にする手順は知っていました。
これらは僕が作ったアクセサリーです。
金属の研磨って
僕は金属の鏡面はばっちり出来たわけです。
出来たわけですけども、今考えてみると研磨の理屈などはしっかりと分かっておらず、
どのツールを使えばよかったのかを覚えただけでした。
材質はシルバーやゴールドどちらも同じツールでいけました。
ハンドリューターに使えるゴムのような硬さの砥石です。
それを数種類、番手で色が分かれており、最初は黒、次は青、次はピンク、で白棒
みたいな順番を把握しました。
それは自分で見つけたわけではなく、彫金の工具ショップの紹介でした。
そう、そういう事です。
石の研磨でも同じ探し方をした
石を研磨する時もまず石の研磨用の工具を探しました。
検索するのも 「リュータービット 石用」 「石材用 研磨材」 みたいな。
求めていたのは
最初にコレ、次はコレ、で最後にコレ。みたいな工具です。
研磨の理屈なんてあんまり興味ありませんでした。
とりあえず石がピカピカになればいいんです。
こういった考えです。
今思い返しても間違った考えだとは思いません。
金属しか磨けない自分に言葉をかけるなら
あの時の自分が僕の所に石の磨き方を教えてください。
と言って来たらを考えました。
まず聞く事は
「なんていう石を磨きたいのですか」です。
そうです、僕は研磨する物によって磨き方、研磨材を変えるなんて事は全く考えていなかったんです。
金属と石の研磨の違い
勿論金属もたくさんの種類がありますがアクセサリー製作に使うのなんて、銀か、金位ですので研磨に違いはありませんでした。磨き方は1つでした。
しかし、石にはたくさんの種類があります。全て別にしないといけないわけではないですが、
この石はどの研磨方法で行くか、というような判断は必要になります。
そして金属と石の大きな違いがあります。
それは金属は「伸びる」という事です。
金属は磨きの終盤にヘラガケという工程を入れると簡単です。
これは金属の棒で銀の表面をなぞるという工程です。
理屈を言うと、銀の表面にある傷の山を、金属棒で潰して平らにする工程です。
金属はこれができます。
しかし、石は伸びません。
最後の最後まで研磨しないといけません。
石は種類によって硬さが違います。これは「硬度」として数値化されています。
これによって全て同じ研磨材では磨けないという事になります。
硬い石が磨ける物があれば、それで全て磨けるんじゃない?
大は小を兼ねるってやつですね。
残念ながらこの理屈は当てはまりません。
何故なら、柔らかい石はすぐに傷がついてしまうので硬い石を磨いているような感覚で磨いていると
傷だらけになります。
前置きが長くなりました
長くなりました。
色々と試しました。ほんと色々。安物買いの銭失いっていう言葉を最近知りましたが、
過去の人が僕の事を予言してたんじゃないかと思うくらい、自分の事を言われている気がしました。
で結局見つけたのがこれです。
リューターで使えて、
軸径は2.34ミリで(案外無い)、
黒の次は茶色、茶色の次はグレーといった何も考えなくても
順番通りに使っていけば石がつるつるにできるんです。
金属の研磨でもこういう物あるじゃんって思った方もいるでしょう。
確かに見た目はこんなのはいくらでもあります。
しかし大きな違いがあります。
それはこの先端の色が着いてる部分にはダイヤモンドが含まれています。
それが石の研磨には全く違う効果が出てきます。
勿論僕も金属研磨用のリュータービットで石を磨いてみましたよ。
さっぱりでしたね。
なぜ僕がこのビットをオススメするのか
理由は簡単です。
他に無いからです。
研磨は大きく分けて3工程だと思います。
・荒削り ~#360くらい
・中仕上げ #400~#1500くらい
・最終仕上げ #3000~
この3工程。粗削りと最終仕上げは他の物で代用できると思います。
しかし、中仕上げの工程は他に使える物を見つけていません。
僕はですが、研磨で一番難しい工程はこの中仕上げだと思います。
ですので、せめて、この中仕上げだけはこのビットでやってみて下さい。
最後の仕上がりが全く違います。
先ほども申し上げました通り、粗削りや、最終仕上げは他の物で代用できます。
が、このビットとの境い目の調節の判断が必要です。
そういうのを見るのは大変ですので、全てこのビットでやるのが簡単なんです。
具体的に言いますと、粗削りを360番の電着ダイヤモンドのビットでやります。
その次はこのダイヤモンドパシフィック社のビットでやろうと思うんだけど、何番からやれば
いいのか判断が必要です。そういった判断は少し経験が必要かと思います。
慣れてくると傷を見る目が出来てくるんですけど、いきなりは厳しいと思います。
という事で、初心者の方は最初はこのビットを揃えて研磨してみる事をお勧めいたします。
いくつか注意点を。
使った感じなどは動画の方がわかりやすいかと思いますのでそちらでご確認ください。
注意点や思った事をいくつか
・湿式研磨が必須です。
湿式というのは水を付けながらという意味です。これは研磨効果も変わってきますし、
研磨材の寿命にも影響します。
カップ等に水を入れてこまめに付けながらとか。水を少しづつ垂らしながらとか。
少し工夫が必要になります。
全て水につけて研磨するのもいいのですが、
リューターの回転速度によって水が飛び散ります。
・硬度が高い石(硬度7以上)には効果が薄くなる気がします。
数字の小さい物から時間を掛けて研磨する必要があります。
・先端部分は結構硬い、ゴムのような弾力は感じません。
・少し使いましたが、減り具合は全然ありませんでした。結構たくさんの石を磨けそうです。
・ダイヤモンドパシフィック社の研磨材の効果を試したい方にはぴったりなんじゃないかと。
いきなり大きな研磨機を購入は少し不安があります。このビットで効果を見てみるのも良いかと。
とりあえず以上です。
追加などあれば更新していきます。
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